令和4年度に一般社団法人近江ツーリズムボードが実施した「彦根市観光客満足度調査」の速報を公開。彦根市内観光エリア2箇所に調査ポイントを設定し、彦根市を訪れた日本人観光客にランダムでアンケート調査を実施した結果、832名分のサンプルを得ることができた。なお、外国人観光客への調査は、コロナウイルス感染症による訪日外国人の渡航制限を受け、未実施となった。本調査は平成 21年度に観光庁により全国50地域を対象に実施された「観光地の魅力向上にけた評価手法調査事業報告書」で実施されたアンケート票を元に実施した。
日本人観光客の属性
回答者は、女性61.9%、男性38.1%で、主に20代~60代の幅広い世代が回答。在住地は、滋賀を含む近畿圏と隣接する中部圏で80%を占める。同行者は「1人」「夫婦のみ」「家族」などの近親者が約8割を占め、パンデミック下の行動様式や旅行形態が続いていることがうかがえる。旅行日数は「日帰り」が約半数を占め、昨年度と比較すると、宿泊する旅行者が若干増加しており、アフターコロナのフェーズに入ってきたと捉えられる。また彦根への来訪回数はリピーターが約6割を占めた。
彦根の満足度推移
彦根の総合満足度については、全体の89.1%が、「満足」以上の回答をした。昨年度の69.3%と比較し大幅に増加した。特に70代以上の満足度増加が目立った。これは、パンデミックに対するワクチン接種が進み、高齢者でも外出ができる状況にまで世の中が変化できたことによると思われる。
サービス品質への評価は、「費用の適切さ」に対して満足度が高くなっており、全国旅行支援の影響と思われる。また、観光施設や土産物店でのサービスと、観光施設での従業員のおもてなしについて、高評価を受けているのに対し、飲食店での従業員のおもてなしが高評価には至っておらず、今後の課題と言える。