2018年、世界の海外旅行者は年間14億人を超え、日本でも訪日外国人客は3,120万人に到達。旅行が益々盛んになっている現在、旅行者が観光に求めるものも進化し、本物志向が強まっています。そんな中、訪日外国人が求める「日本らしさ」がありのままで息づく場所として「地方」が改めて着目されています。
そこで近江ツーリズムボード(以下OTB)は、彦根を中心としたこの「地方」で、地元事業所の方々と協力して取り組む観光コンテンツ開発事業を強化するため、近畿運輸局主催、OTB共催で、2月21日(金)に「滞在型コンテンツ造成セミナー」を開催しました。
本セミナーには、アウトドアブランド「スノーピーク」から後藤健市氏と、ライフスタイルマガジン「自遊人」から天本季恵氏の2名を講師として招聘。彦根市内外の各種事業所の方々に聴講いただきました。
後藤氏からは「グローバル時代の地方の価値とその活かし方」と題して、自分達の現状(日本、地域の置かれている現状)をしっかりと受け入れ、地域に「何もない」ではなく「余計なものが何もない」ことが魅力と考えること、そしてその資源を活用することが重要だ、とお話しいただきました。
また、天本氏からは「食等を中心とした近江におけるコンテンツとその可能性」と題して、自身が手掛けたプロジェクトである大津市のホテル「講大津百町」の事例を元に、雑誌、ポスター等の目で得る情報よりも、実際に泊まって歴史文化を知って体験してもらう方がPRの手法として有効であり、宿泊施設を「体感メディア」と捉えることの重要性をご講演いただきました。
最後に、後藤氏と天本氏、OTBの上田健一郎会長を交えたパネルディスカッションも実施。近年の観光客は「体験」ではなく、体験を通した「地元住民との交流」を求める傾向があること、また、国内の人口減少が止まらない中、何回も地域に足を運んでくれる交流人口(観光客)を増やし地域活性化を図ることの重要性が話題となりました。
本セミナーを通して、この地域の事業所の方々が、自分達にとっては当たり前のコト・モノが魅力であるということを再発見するきっかけとなることを期待するとともに、観光コンテンツを造成される際には、ぜひOTBにお声かけいただけましたら幸いです。他にも観光やインバウンド事業でお困りのことがございましたら、是非お気軽にご相談ください!
2020.04.01