近江ツーリズムボードでは、9回目を迎えた美食料理セミナーを11月12日に、ENGINE(東京神楽坂)の松下和昌オーナーシェフを招いて中華編を開催しました。
松下氏は、食材を大事にした「和の中華」をテーマにし、ミシュランガイド2016にてビブグルマンを獲得、ミシュランガイド東京2018にも掲載されている注目の料理人です。セミナー前日には生産地視察として多賀町桃原地区を訪問「桃原ごぼう」の収穫体験もしていただきました。この地区は赤土、粘土質で、細い方が高価とされている桃原ごぼうを栽培するのに最適な土地ですが、折らずに抜くのは大変で、約2時間しっかり体験されました。桃原ごぼうは収穫する人の不足もあり、なかなか流通していないため、地元料理人が種蒔きと収穫をするなど、作る側(生産地)と使う側(飲食店)が上手く連携して、この地の、この店しか食べられない料理のストーリーを作るなど今後の課題も見えました。
セミナーは、彦根総合高等学校にて23名の参加により開催。収穫した桃原ごぼうは「白い・きめ細かい・香りが良い」の三拍子が揃っており、その特徴を活かした焼売や、近江牛とごぼうの麻婆なども作られました。講師は手際良く7品の料理を作りながら丁寧に説明され、参加者に「自分が美味しいと思うものが良い。そのためには常に考えていてほしい」と話されました。桃原ごぼうの収穫からセミナーまでとても思いの熱い方でした。